すっかり長くなってしまった。今回のシリーズですがこれで完結です。
その後、技術革新が進みましたが、高速回転する砥石にレンズを押し当てて削るというのは同じですが、変わったものもあります。それはプラスチックで作っていた型紙。これがフチナシめがねなど一部を除いて、現在の加工機には必要なくなりました。ではその部分はどうなったか?
写真がその代わりの作業をしているところなのですが、フレームを専用のトレーサーに挿入すると機械が自動的にフレーム形状をなぞり、それを電子的に処理して、機械内部で仮想型紙を作るようになったのです。
その後の作業は、機械の画面上にトレースされたフレームの形が表示され、その情報を元に目と目の距離や大きさを指定しスタートボタンを押す。すると、レンズが削れて出てくる。
という、非常に簡単にかつ、職人技があまり必要としないものになりました。(職人というよりも機械を使いこなすオペレーター的な作業になってきた)
これにより、作業ミスや品質のばらつきも少なく、きれいな仕上がりが出来るようになりました。
さらに、近年ではフチナシめがねのデータも入力することによりレンズに穴まであけてくれるものや、高速で一度に2枚削ってしまうものなど、さらなる進化を続けています。